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 宇野千代『人生はいつだって今が最高!』
 物事は何事にもよらず、夢中になってそのことに熱中すると、必ず何かを生み出してくれます。
 P29
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 遠藤周作『人生には何ひとつ無駄なものはない』
 神とはあなたたちのように人間の外にあって、仰ぎみるものではないと思います。それは人間のなかにあって、しかも人間を包み、樹を包み、草花をも包む、あの大きな命です。
 『深い河』(小説)
 P94

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 遠藤周作『人生には何ひとつ無駄なものはない』
 
 私は何かに腹をたてるにはもう年をとりすぎたし、どんな人にも心から憎しみを抱かなくなったが(それは私が人間を描く小説家という仕事をしてきたせいかもしれない)、ただひとつ、イヤだなと思う人間のタイプがある。
 それは他人を批判する時だけ、自分が道徳家であるような種類の人間である。だれかの生き方、だれかの行為を非難する時に、自分が人生で決してそんな行為や生き方をしないかのごとき気持ちを持つ人間――そんな人間を見ると、私は心の底から不愉快な野郎だと思う。こんな人とは交際したくないと思う。
 だがよく見てみると、彼はその時、非難する相手に自分の欠点を発見し、相手に自分と同じ欠点を発見したゆえに口をきわめて罵っているらしい。
 「あいつは卑怯な奴だ」
 としつこく言う時、その人は自分もまた卑怯な人間であることを恐れ、恐れるゆえにそれを他人に投影して罵っているのかもしれない。だから彼は、実は自分を罵っているのである。
 そう思うと、やはり、その人も憎むべきではないのかもしれぬ。
 『足のむくまま気のむくまま』(エッセイ)
 P178

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 遠藤周作『人生には何ひとつ無駄なものはない』

 もっと彼女がほしい。彼女の外側だけではなく、その内側もほしい。彼女が身にまとっている衣服を剥ぎたい。なぜなら衣服というのは彼女が自分にだけではなく社会の誰にでもみせる覆いだからだ。彼女が自分にだけはみせるものを見たい。男女の肉体的欲望にはこの「もっと、もっと」の願いが含まれているのだ。性の心理の根底にあるものは「もっと所有したい」という所有欲がひそんでいるのである。
 このことは逆に、性の心理は所有欲がみたされれば終わってしまうことを意味している。「もっと、もっと」という願いがすべてかなえられれば性的心理はそれ自身で完結するのである。このことはもちろん男女によって違いがある。多くの場合、男性は女性の衣服を剥ぎ、その裸の体を所有し終わった時、あとは言いようのない空虚感を感じるのが普通である。空虚感というのは正しくないかもしれぬ。正確に言えば、それまで彼を駆りたてていた「もっと、もっと」がもうすべて終わってしまったという感じである。
 女性の場合は逆に男性に所有された時、空虚感より充実感を感じるほうが多い。女性は男性とちがって性の結合を情熱の完結におかず、愛のはじまりにおく心理をもっているからである。しかしそうした精神的な愛情が伴わない場合は女性もまた男性と同じ心理になってしまうのである。
 『愛情セミナー』(エッセイ)
 P78

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