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 今売られているマンガやライトノベルのキャラクターは、はじめにイラストありきの作りになっていると思う。その人物の文章での描写よりは、イラスト化した時の髪型、服装、体格が区別の基準になっている。
 たとえば『三国志演義』で、劉備と曹操の違いはなんだろう。挿絵では違う人物になっているが、小説を読んでいる限りでは、顔の違いはあまり意識しない。どちらも、古代中国の衣装を着た男性としてイメージすると思う。司馬遼太郎や吉川英治の歴史小説などを見ても、挿絵などはないから、小説を読む時は坂本竜馬や宮本武蔵がどんな姿をしていたかは想像するだけだ。
 ライトノベルでは、基本的にどのキャラがどんな顔をしているかがはっきり示される。イラストの影響が強いからか、本文中でも、あまり詳しく容姿について描写していない気もする。
 その点で、ライトノベルの初期の作品である『ブギーポップは笑わない』は過渡期の本という印象がある。緒方浩志氏の描いたイラストはアニメタッチながら現実の人間の模写に近いイメージで描かれているから、いってみれば各々の人間の顔が似ている。
 こういうと誤解を招くかもしれないから、もう少し言い足すと、現実の人間の顔はどれも似ていると思う。もちろん、人それぞれ顔の造作はまったく違っており、太めな人もいればやせた人もいて、厳しい顔の人もいれば優しい顔の人もいる。けれど、たとえば遠くから見れば大体同じような顔に見えるのではないかと思う。猫の顔は人間では区別しづらいのと同じだ。
 アニメのイラストは、やはり同じような絵柄があるのとは別に、描き分けようと思えば、明らかに違ったタイプの顔に描き分けられる。ここは表現しづらく、僕の感じたことを的確に伝達する自信がないのだが、しいていえば、アニメの人間の顔は人工物であるゆえに現実の人間の顔ほどの相似性がなく、各々の顔と顔が別のものになっているからではないか。
 やや話がそれたが、要するに、『三国志』にしろ『罪と罰』にしろ、アニメ以外の小説は歴史書としての記述だったり現実の人間の顔をもとにして描いているから、詳しい描写で顔を区別する必要がある。あるいは、それぞれの人物の行動や思考を書き分けて、混乱を避ける必要がある。いっぽう、ライトノベルは文章そのものがイラストを前提としているため、ある意味イラストの説明書になっている部分があると思う。
 それは、ひとつには昨今のライトノベルの、かつて(90年代ぐらいだろうか)からは考えられない早いペースでのアニメ化合戦にも影響されていると思う。アニメ化すると、原作ではイラストのなかった脇役まで、はっきりと顔が描かれる。これでは、元の文章で描写し分ける必要がないのではないか。
 このことを、良いか悪いかで考える場合、「悪い」と言うこともできるかと思う。なぜなら、そうやって登場人物が総イラスト化されることで、文章が人物描写をする必要が薄れ、文章の筋力が衰えるからだ。
 といって安易に「古典の復権を」と言いたいわけではない。むしろ、一般小説とライトノベル、双方の歩み寄りが理想かと思う。オタクは、どうしても人物をアニメタッチで想像する思考形式を持っているだろう。ならば、ライトノベルの、人物を具象化する利点を生かしつつ、一般小説の描き分けを活用していくのがよいのではないか、と思うのだ。
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テーマ : 日記 - ジャンル : 日記

 欧米の学者が「エビ、カニにも痛覚はあるらしい」という研究結果を発表したというニュースが出ていた。
 それに対して2ちゃんねるで、「そんなの知ったことか。美味しいカニを食うのを邪魔するな。お前たちは金をもらって偽善を言ってる」という反応が出ていた。
 これを見て憤慨し、また空しい思いをした。
 何に憤慨したかといって、そういう話を聞けば、ならば食べ物への感謝と人間の業とを忘れず、慎ましく生きようと思うのが普通だと思う。それなのに、ヒステリックに反発と自己正当化を繰り返す、その反応の幼稚さは、見ていてなんだか悲しくなってくる。匿名だというだけで、最低限のモラルや羞恥心まで投げ捨てていいのだろうかと思うのだ。
 そして何が空しいかといって、そういうことを思ったとしても、それを板に書き込んだからといって、彼らの意識を変えられるわけでもないし、そもそも耳を貸してすらくれないことが明白だということだ。もっともこれは別にこの記事への2ちゃんねるの反応に限らず、自分の力でどうにもならないこと全般に誰もが思うだろうことではあるが。
 また、「悪貨は良貨を駆逐する」のことわざの通り、匿名掲示板という場では、下劣で声の大きい書き込みが支配的になってしまい、良識が駆逐されてしまうのはよくあることだ。今になってモラルが低下したわけでもない。古今東西、殷の紂王なりローマのネロなりといった、悪人はどこにでもいる。ただ、人間の醜い部分を目にするのは、やはりやりきれないことだとは思う。
 
 だからこそ、モラルとは何かとか、人としてのあり方とは何かということは、常に再確認しながら生きるべきだと思う。僕だって、人に誇れるほど立派な人間なわけではない。しかしそれでも、最低限のモラルは忘れていないつもりだ。まただからこそ、食物への感謝という当然の考えを嘲笑する書き込みに絶句し、憤慨するのだろうと思う。
 結局、人に変わってもらいたいと思うのは無意味なことなのだ。変えられるのは自分だけなのだ。他人や社会を変えようと思うのは傲慢だろうし、孟子にいう「修身・斉家・治国・平天下」という言葉の通り、一介の市民にすぎない自分にできるのは、やはり修身、せいぜい斉家ぐらいだろう。また、諌めて変えるべき相手も、家族だったり友人だったり、ずっと付き合っていく相手ぐらいだろう。上のような「カニの痛みなど知ったことか」と、たとえば会社の上司が言ったとしても、部下ならばそれを諌めるわけにいかないこともある。ただ内心で「こうはなるまい」と思うぐらいしかできないのではないかと思う。まして国や天下のことなど、およそ想像の外である。ただ、世の中が乱れた時ほど、自分は「こうありたい自分」を維持し続けていくべきだとは思う。
自作SRCシナリオを更新いたしました。

清和の御旗

『清和の御旗』16章を公開しました。

閉じられる悲劇の幕、再開される正義の系譜。
平和を願うよき心が集まり、穂先を揃える。
そして恋人たちの再会と、新たな歩みとが始まる。

楽しんでいただければ幸いです。
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テーマ : フリーゲーム - ジャンル : ゲーム

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清和の御旗

『清和の御旗』15章を公開しました。

また一つ、過去の物語の扉が開かれる。
精鋭部隊・穂先隊の壊滅の真相とは。
再来する恐怖を前に、鈴木一星の取る選択とは――。

楽しんでいただければ幸いです。
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テーマ : フリーゲーム - ジャンル : ゲーム

旗川さんのSRCシナリオを公開いたしました。

あっちゃんとせっちゃん

とある清和な……もとい平和な春児の一日。
そこへ現れる不穏な影がふたつ。
平和な休日を彼は守り通せるのか!?

楽しんでいただければ幸いです。
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